弘法水伝説 石岡市下林(石岡~柿岡関鉄グリーンバス戸ノ内坂下近く)
いにしえのこと、とある気品にあふれみちた坊さまが諸国を巡り歩いていた。竜神山麓の林村の街道付近を通りかかったとき、近くの家々で飲み水を請うた。家々は留守であったか、深井戸のためか坊さまは知らぬ顔をされた。すこし道をくだった場所で坊さまが大きな杖を地中に差し、経文を唱えたところ、地中から水があふれ出たという。
現在、弘法さまの座像は近くの整地された場所に祀られている。昔あったという場所は、現在も冷水がかなり湧き出ているという。水の一部は近くを流れる小川を下り、恋瀬川を伝って霞ヶ浦へ注いでいる。
座像の後ろに明治43年8月10日と刻まれている。弘法水の言い伝えを後世に残し、水を敬った先人の心が忍ばれる。【参考・筑波風土記、中村ときお著、 崙書房s49、八郷村史、「霞ヶ浦の自然」ほか言い伝え】
弘法水は全国各地に古くからの言い伝えがあります。多くは弘法が岩や土を杖で突いて水を出したというものが多い。
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i石岡市下林
関鉄グリーンバス石岡~柿岡「戸ノ内坂下」バス停から徒歩5~6分